法律にも抵触!? ブランド立ち上げや洋服の縫製には欠かせない影の立役者とは
テラオエフでのお問い合わせで最近増えたのが「ブランドを立ち上げたいのですが、服を生産するには何が必用ですか?」というご質問です。
会社の立ち上げ、商標登録、ドメイン設定やネット構築、これらはgoogle検索すると出てきますが、服の生産については検索してもなかなか細かい箇所まで説明してくれる「ブログ」や「まとめサイト」は出てきません。
本日は、法律にも触れる、縫製・生産の注意点についてもご説明したいと思います。
一般消費者を保護するための重要な表示
洗濯ネーム、ケアネームは衣類の取り扱いについての決まり事を表記する非常にに重要な役割を担います。洋服の脇下、裏地あたりに取り付けられており、「品質表示」といって一般消費者を保護することを目的として家庭用品品質表示法で義務付けられています。
近年ハンドメイド作家さんやD2Cブランドの立ち上げと、専門知識の無い方がブランドを立ち上げ服の販売を見かけますが、洋服を販売する際にこの洗濯ネームがなければ法律違反。販売の停止や場合によっては罰金の可能性があります。
洗濯ネームには図柄で以下の項目を表示します。
1.洗濯図柄
2.漂白図柄
3.タンブル乾燥図柄
4.自然乾燥(干し方)図柄
5.アイロン図柄
6.ドライクリーニング図柄
7.ウエットクリーニング図柄
この図柄によって、クリーニング店は表示に適した洗濯方法で処理を行います。
テラオエフでは3台目となるネーム機を導入
現在の洗濯ネームプリンターは当社にとって3台目なります。
初代プリンターは赤色で×の表記が必要だったので、2色ヘッドプリンターを使用していました。内容編集については現在では当たり前の、専用PCソフトウェアで編集し出力するものでした。当時としては最先端のシステムで、大手アパレル関連のみ導入していない希少なアイテムでした。
その後法改正され、黒1色での表示に切り替わり、当社でも1色ヘッドプリンターの導入をいたしました。
主なメリットは
①洗濯ネーム作成のスピード、印刷後の内容変更も容易にできる。
②製品サンプル(縫製)時から小ロット(縫製)も簡単に直ぐ作成できる。
③製品増産や追加生産にもクイックに対応できる。
④製品生産上の急な注意書きの追加や、デメリット表示も緊急対応できる。
この機械の導入があってこそ、平成には当たり前だった大ロット生産から、生産のスタイルが変動した令和のアパレル新時代へも柔軟に対応できたと言っても過言ではありません。
国内外ほとんどの縫製工場には、このプリンター機を置いてる縫製工場は少なく、OEMアパレル生産会社で自社で対応している会社はまずないと言えるでしょう。
普段服を着用する際はあまり目立たない洗濯ネームですが、非常に重要で欠かせないアイテムなのです。
是非、皆さんも縫製をする際は、洗濯ネームを意識してご覧になってください。